見る・遊ぶ

北杜で陶作家・安井ちさとさんの大規模個展 大型作品や新作も

「Whereabouts /2020」展示風景 。(写真提供=GASBON METABOLISM)

「Whereabouts /2020」展示風景 。(写真提供=GASBON METABOLISM)

  • 3

  •  

 北杜の「GASBON METABOLISM」(北杜市明野町浅尾新田)で9月13日から、安井ちさとの個展「Whereabouts」が開催される。

安井ちさと個展「Whereabouts」

[広告]

 安井さんは2010(平成22)年に筑波大学大学院博士前期課程デザイン領域陶磁専攻を修了。2008(平成20)年大学院在学中に長女を出産したため、修了後しばらく作家活動を休業していた。2015(平成27)年から本格的に作家活動を開始し、2017(平成29)年より海外へ進出。以降、国内外で作品を発表し続けている。主な展示に、2020年つくばで開催された個展「Whereabouts -わたしの在り処(ありか)」、2023年スイスAIFAでの木下玲子さんとのDuo show「Do you seeit?」。2023年イタリアで開催された「Grottaglie International Ceramic Competition」、ポルトガル開催の「Aveiro Ceramic Biennale」のコンペティションでは「Honorable Mention Prize」を受賞した。

 「身体と造形の関係性」への興味をきっかけに、大学で陶芸を学んだ後、素材と自身の身体との対話を通して、陶芸の枠にとどまらない作品を制作・発表してきた。幼少期から現在に至るまで、「何かを描いたり作ったりすることで、常に自身の感覚の触手の行く先に見え隠れする何かを追いかけているような心地でいる」と説明する。個展のタイトルに「Whereabouts」とあるように、自分の内外に「居場所」を探し求めてきたという。

 同展では、高さが2メートルを超える大型作品に加えて新作を中心とした作品30点以上を展示する。

 ディレクターの西野慎二郎さんは「陶で制作された安井さんの作品は、それぞれの形と量と表情の発するエネルギーで空間への共振を促す。その共振の空間に身を置くことで、普段触れることのできない感覚の細部に導かれる効果を持っているように思う。安井さんの手先から生まれた象は、窯で焼成されて締まり、うわぐすりが彩を纏(まと)わせて現れる。その陶の作品は、鋭敏な受送信機のように、精度を増して空間に存在している。展示空間とその共振を織りなす安井さんの作品の空間を楽しんでもらえれば」と話す。

 開場は金曜~月曜の11時~17時。9月21日には関連のパフォーマンスイベントも開催する。10月28日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース