山梨県中小企業家同友会女性部が11月25日、山梨市駅前の地域交流センター「街の駅 やまなし」(山梨市上神内川)で、フェムテックに関する研修会を開催した。フェムテックとは、女性特有の健康課題を解決する技術やサービスを指す。
女性部は2023年5月に発足。「強く! 美しく! しなやかに!」をモットーに、「個性を生かし光り輝く開かれた社会を創る」という理念の下、活動する。今回の研修会は、フェムテックの機運醸成を目的に企画した。
当日は、リツコビューティーライン社長の岩間律子さんが、女性経営者を対象に女性従業員の健康管理について学ぶ機会を提供した。「経済産業省の試算によると、女性特有の健康課題による社会全体の経済損失は年間約3.4兆円に上る。女性特有の健康課題に取り組むことは、経済損失の軽減だけでなく、女性の活躍促進や多様性豊かな職場環境の創出にもつながる」という。
岩間さんは「女性の『健康美』は心と身体のバランスを整えること。そのために欠かせないのがデリケートゾーンケア。日本はデリケートゾーンケアについて学ぶという文化とは程遠く悩みがあっても相談することも恥ずかしいといった感じ。先進国フランスでは母から娘へ『自分との向き合い自信を大切にする』と伝えている。デリケートゾーンケア(フェムケア)を知ることで、生理不順から更年期まで、女性としての人生自体が大きく変わる。今回、女性経営者の勉強会だが、経営者である前に女性であることを見つめ直し、女性としての自分を大切にし、学ぶことで会社の社員たちの健康を守ることについてのきっかけになれば」と期待を込める。
参加した女性の一人は「私は個人事務所だが、今回の話を聞いて関係している企業やプロジェクトチームで同様の研修会を開きたいと感じた。フェムテック(テクノロジー)の最新情報を知ることもQOLが上がるが、まずは自分でできるフェムケアを知ることで、毎日の仕事のパフォーマンスが上がると感じた。学びの機会をもらえてありがたい」と話していた。