
韮崎市が7月31日、新卒職員採用をテーマにしたショートドラマ「ただいま」を公式インスタグラムで公開した。
韮崎市・新卒職員採用をテーマにしたショートドラマ「ただいま」
制作に当たったのは、韮崎市地域活性化起業人で写真家のSOLAさん。企画から撮影、編集までワンオペで計画。市民の協力も得ながら2週間で制作した。UターンやIターン希望の新卒学生に向けて、「故郷に帰る決意」「自分らしく生きる働き方」をテーマにした映像表現を模索したという。
物語は、東京で就職活動を続けながら自分探しに迷う女子大学生・佐々木ゆいが主人公。疲れて立ち寄った夜のコンビニでふと目にしたSNS動画をきっかけに、幼い頃の思い出や地元の風景を思い出し、故郷・韮崎へ帰省する。駅、学校、街角、ショッピングモールなど、身近なローカル風景が多数登場し、市民が出演するだけでなく撮影協力や情報拡散、応援するなど「共創型PR」の側面を持たせた。
公開後、「感動した」「韮崎大好きです」「旧友が出てるのを見つけて懐かしくて連絡した」「主人公に昔の自分を重ねて涙した」などのコメントがSNS上に寄せられた。
韮崎市では人口減少と若者の都市流出が進むなか、地域へのUターン・Iターン就職を目的として独自の展開を図ってきた。 SOLAさんは「韮崎市職員採用試験を受ける人はUターン学生がほとんどという話を聞き、その人たちの心にフォーカスした。いとしい故郷の思い出と、未来への希望、迷い、葛藤の中にある就活生の気持ちに寄り添えたらと思い作った」と話す。
「制作の案が出たのが直前で、予算も時間もない前提で私一人、iPhone1台だからこそ何ができるかと考えた時に、助けてくれたのが市民の方々だった。人を紹介してもらったほか、街角での突然の撮影依頼にも皆さん快諾してくれた。このローカルのつながり・寛容さこそ、韮崎ならではの魅力。撮影は各シーン、予備日もない弾丸だったが、雷雨予報が外れて絵になる夏雲
に恵まれたり、出演者さんの都合と、桃の出荷最盛期が重なったりもした。一期一会の出会い、即興で組み上がっていく、奇跡のような1週間だった」というエピソードも披露する。「スチール写真家で、ドラマ作りは初挑戦。技術的には見苦しい点もあるかと思うが、作ったプロセスはとても楽しかった」と振り返る。
韮崎市職員募集の応募受け付けは8月8日まで。公開されたショートドラマ「ただいま」とメーキング動画は韮崎市公式インスタグラムで視聴できる。