やまなし大使も務めるマルチタレント・高杉’Jay’二郎さんが12月17日、エッセー集「すべての中心は犬だった」(小学館)を出版する。
大阪府交野市出身の高杉さんは吉本興業所属で、スポーツDJ、ラジオDJ、ナレーター、声優、俳優として活動する。桃山学院大学在学中に六代目・桂文枝さんに入門し落語修業後、ハリウッド留学でハリソン・フォードさんの日本語指導やFM局DJを経験。帰国後、吉本初のDJとしてデビューした。アニメの声優や、FM-FUJI「PUMP UP RADIO」木曜DJ、J SPORTS実況、読売テレビ「ゲルガリ!」ナレーションのほか、スポーツDJではヴァンフォーレ甲府スタジアムDJ(2004-2018)も務めた。2009(平成21)年には山梨県へ移住し、「やまなし大使」に任命された。NPO法人「甲府元気エージェンシー」専務理事、山梨県立大学講師も務める。
作品では、未熟児で生まれた愛犬・オーサとの出会いから別れまでを中心に、日々の出来事や心境の変化をつづる。孤独だった著者を支えた一匹の犬との記録は「ペットを飼っている人だけでなく、これから飼いたいと考える人にも共感を呼ぶ内容」だという。
装画と漫画パートは、「大家さんと僕」「僕のお父さん」などで知られる芸人・矢部太郎さんが担当。柔らかなタッチの絵が高杉さんの言葉と重なり、作品全体に温かみを添える。
高杉さんは「東京在住でバツイチ、さえないおっさんだった私の人生は、一匹の犬との出会いで大きく変わった。犬が家に来てから、孤独や疲れに癒やしをもたらしてくれ、毎日が色鮮やかに輝き始めた。しかし、生き物を飼うことは、喜びや楽しさだけでなく、責任や命と向き合う覚悟、そして避けられない別れの痛みも伴う。けれどそんな犬との日々が、私を人として成長させ、新たな価値観を与えてくれた。その後、私は自然豊かなこの山梨の地へ移住して来た。四季の移ろいの中で犬と共に歩んだ思い出は、何にも代えがたい宝物。もしこの本が、人生に迷う方、生き物と暮らすことを考えている方々の背中をそっと押す存在になれば。一匹の犬が私の人生の中心となり、未来への扉を開いてくれた。ぜひ、おっさんとわんこの物語、笑って読んでもらえれば」と呼びかける。
仕様は四六判208ページ。価格は1,650円。