竜王駅(山梨県甲斐市篠原)で11月9日、「光る竜王灯夜(DRAGON NIGHT)~輝く大屋根~」の点灯式と初日イベントが開催された。
同駅のイルミネーションは2012(平成24)年に始まり今年で13回目を迎える。昨年からキャンドルアーティストのキャンドル・ジュンさんが監修し、今年はサントリー登美の丘ワイナリーで廃棄されるワインだるを活用して制作したオブジェも登場した。
点灯式は竜王駅北口駅前広場で16時30分から行われ、カウントダウンに合わせて大屋根と広場のイルミネーションが一斉に点灯した。湧き上がる歓声の中、キャンドル・ジュンさんが手がけたデザインが際立った。17時からはキャンドルナイトを行い、駅全体が柔らかな光に包まれた。来場者が光の演出に足を止め、写真を撮る姿が見られた。
当日、竜王駅周辺ではさまざまな催しも行われ、会場は終日多くの人でにぎわった。14時から行われた「キャンドルワークショップ」には、キャンドル・ジュンさんが指導するキャンドル作りに親子連れが多数参加し、50人の定員は早々に埋まった。電気自動車から供給される電気を使って飲食を提供するカフェの出店や、夜には竜王駅北口駅前広場で甲斐市敷島吹奏楽団による演奏も行われた。
今回のイルミネーションには、サンテクノカレッジの学生チーム「アートテクノラボ」が制作した5種類のARフォトフレームを新たに導入。スマートフォンのQRコードから簡単にアクセスできるフォトフレームは、イルミネーションと連動した新しい写真体験を提供。来場者がSNSへの投稿なども行った。
サンテクノカレッジ研究員の渡辺恵美さんは「デザイン学科ができて徐々に学生たちの力がついてきている。甲斐市から山梨県、全国へと広げていける場があるのはうれしい。力のある学生がいることを多くの人に知ってもらいたい。竜王駅を華やかに彩って、多くの人に見てもらうことで制作している本人たちのやる気につながれば」と思いを込める。
甲斐市商工観光課の宮川倭香さんは「安藤忠雄さんのイメージに沿った地域と企業の協力で実現した環境に配慮したイルミネーション。大屋根の下に人が集まり、駅から人と人とのつながりが広がって特別な夜になれば」と話す。
点灯時間は17時~21時30分。1月31日まで。