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甲府の耕作放棄地で植林イベント「えん樹むすび」 仏教思想を基に

地域参加型の植林イベント「えん樹むすび」参加者。

地域参加型の植林イベント「えん樹むすび」参加者。

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 一般社団法人「SOCIAL TEMPLE」が10月5日、甲府市塚原町の耕作放棄地で、地域参加型の植林イベント「えん樹むすび」を開催した。

甲府の耕作放棄地で植林イベント「えん樹むすび」 仏教思想を基に

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 主催した一般社団法人「SOCIAL TEMPLE」は、山梨県内の僧侶らを中心に2018(平成30)年に設立された団体。これまでにも、子ども食堂「寺GO飯」の運営や高齢者向けの終活支援など、仏教の考えを基盤に地域の社会課題に取り組んでいる。

 同イベントは、仏教の「縁起」の思想に基づき、植林を通じて人と自然、命と命の縁を結ぶことを目的として開かれたもの。植樹という行為が未来の森と誰かの命を支える「縁」となるという考えを広げることを目指す。

 植林は、本来その土地に自生していた樹種を密植・混植する「宮脇方式」を採用。同手法は災害に強く、多様な生物が生息する「自然林」に近い森を再生できるという。当日は、森林生態学の専門家、目黒伸一さんがレクチャーも行った。社会福祉法人進和学園「いのちの森づくり友の会」から寄付を受けた660本21種類の苗木をイベントに参加した小中学生・保護者、企業ボランティアなど約50人で植樹した。

 参加した小学4年の女児は「運動会の後に急いで来た。木を植える時が楽しかった。疲れたけどまた参加したい」と話していた。

 同団体の渡辺光順副代表理事は「自然環境の中でのコミュニティーづくりの取り組みで、初回にして50人以上の人が集まってくれて本当に良かった。まだまだ課題はあり、僕らもやってみて初めて分かった改善点は数多くある。課題をクリアしながら、来年さらにいい植樹にできれば」と話す。

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