小菅村役場で3月18日、舩木直美小菅村長が山梨県小菅村と山梨大学生命環境学部地域社会システム学科田中敦ゼミとの連携プロジェクトに対し感謝状を贈った。
ゼミ8期生と9期生は「体験を通じた共創と成長」を軸に、公営塾「すたすたスクール」の学習支援や小菅村在住者のキャリアインタビュー、村の子どもたちの山梨大学キャンパスツアーなど、20回以上にわたり地域と関わる実践活動を重ねてきた。こうした取り組みが同村の教育環境の充実や、村の複雑な人材流出課題への対応に寄与した点が評価し、舩木村長が感謝状を授与した。
生命環境学部地域社会システム学科の田中敦教授が担当する同ゼミ。地域社会システムを学ぶ学生が主体的に地域課題に取り組む教育プログラムの一環として小菅村と連携。ゼミ8期生は「小菅村で子育てしながら働く未来」をテーマに、移住者やUターン者など多様なキャリアを持つ地域住民へのインタビューを行い、地域と学生、親子が交流する場を創るプロジェクトを展開した。同プロジェクトは、学生イニシアティブ事業に応募し、最優秀賞を受賞するなど大学側の評価も高く、小菅村の教育政策や地域振興に貢献した実績を残す。
8期生の活動を継承した9期生は、公営塾「すたすたスクール」での継続的な教育支援を基盤に、村の子どもたちの大学訪問企画やキャリアインタビュー事業を発展させた。同スクールは小菅村に民間学習塾が存在しないため、放課後の学習機会を確保する目的で設立された公営塾。週2回、月1,000円の月謝で運営。約20人が在籍し、各回の平均参加者は約15人。学生は宿題サポートや個別学習フォローに加え、下校時の見送りや休憩時間の遊びを通じて、子どもたちとの信頼関係を築いてきた。
本年度は、公営塾支援に加え、キャンパスガイドや学食ランチ体験、田中教授による小学生向け模擬講義などを行った「小菅村の子どもたちの大学訪問プロジェクト」、同村で暮らす人々の多様なキャリア観に触れるインタビュー企画も実施した。
小菅村総合情報サイト「こ、こすげぇー」や田中ゼミの公式SNS・ウェブサイトでアウトプットを予定し、地域の魅力を広く伝えることを目指す。
舩木村長は「20回以上にわたり村を訪れ、子どもたちのために活動していただいたことに心から感謝している。大学見学の機会を通じて、『山梨大学に進学したい』と感じる子どもが増えれば大変うれしい。今後、それぞれ新たな道に進むと思うが、ぜひ小菅村とのつながりを大切にしてもらえれば」と感謝を述べる。
ゼミ長で4年の清水心琴さんは「自分たちがやりたいことと、村にとって何が課題なのかを考えながら活動してきた。その思いを後輩たちが受け継ぎたいと言ってくれていることを、とてもうれしく感じている。今後も関係をつないでいくことで、私たち自身にとっても大きな学びになる」と話す。
田中ゼミでは今後、これまで築いてきた小菅村との関係性を後輩ゼミ生へ引き継ぎ、公営塾支援の継続、キャリアインタビュー記事の公開、新たな連携企画の検討など、地域と共に成長する取り組みを発展させていくという。