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ホエイを活用したジェラート、笛吹で販売 廃棄削減と農家の収益確保目指す

ホエイを活用したフルーツジェラート「農良(のら)ジェラシー」。(写真提供=KEIPE)

ホエイを活用したフルーツジェラート「農良(のら)ジェラシー」。(写真提供=KEIPE)

 nouto工場直売所(笛吹市石和町駅前)で4月28日~、KEIPE(甲府市丸の内1)と清里ミルクプラント(北杜市高根町清里)がホエイを活用したフルーツジェラートの販売を始める。

ホエイを活用したジェラート、笛吹で販売 廃棄削減と農家の収益確保目指す

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 同直売所は、KEIPEが5月にオープンしたジェラートと干し芋の工場直売施設。規格外品も含めた農産物を加工し、農家が安心して生産に取り組める環境づくりを掲げる。一方、清里ミルクプラントは清里高原の酪農家が2002(平成14)年に設立した山梨県唯一の生乳処理施設で、低温殺菌牛乳やチーズなどの乳製品を製造・販売する。

 両者が今回着目したのが、チーズ製造の過程で生乳の約9割を占める量が発生しながら、十分に活用されず廃棄されることも多いホエイ(乳清)だ。ホエイはホエイプロテインに代表されるタンパク質や必須アミノ酸、ビタミン、ミネラルを含む栄養価の高い液体でありながら、その多くが処理コストや用途の制約から活用されず廃棄となってきた経緯がある。同直売所が掲げる「企画で規格を超えていく」という考え方と、清里ミルクプラントが持つ生乳処理の技術と設備が合わさることで、「栄養豊富な素材をジェラートとして商品化する取り組みが始まった」という。

 ジェラートは、山梨県産フルーツと清里の生乳由来ホエイを組み合わせた2種類のフレーバー。シリーズ名は「農良(のら)ジェラシー」で、「農」と「良」をかけ合わせ、農と食の関係性を身近に感じてもらう意図を込めた。商品名は、桃フレーバーの「モモモーモ」と、イチゴフレーバーの「いちちご」で、いずれもホエイをベースにした「後味の爽やかなジェラートに仕上げた」という。価格は、シングル=450円、ダブル=550円で、通年販売する。桃フレーバーは4月時点では県産桃100%ジュースを原料とし、7月以降は県産の規格外桃を使ったジェラートに切り替える計画。イチゴフレーバーは県産の規格外イチゴを使う。形や大きさが理由で市場に出にくかった果物にも販路を生み出し、食品ロス削減と農家の収益確保の両立を目指す。

 併せて、体験型の仕掛けも用意する。店内には専用のジェラートマシン「まきまきマシン」を設置し、来店者客が自ら分でカップにジェラートを巻き上げる体験ができるようにするほか、カラフルなレインボーベーグルの上にホエイジェラートを載せるメニュー「レインボーベーグルがけ」も提供する。「視覚的な印象と食感の組み合わせを通じて、ホエイの栄養価や酪農の背景に自然と関心を持ってもらう狙いがある」という。ジェラートをきっかけに、ホエイが捨てられていた資源であることや、その活用が酪農家の支援につながる構図を知ってもらうことで、日常的な消費行動の中に社会課題への関心を組み込む試み。

 清里ミルクプラント営業企画課長の磯部啓介さんは「地域課題の解決に挑むKEIPE (nouto) の姿勢に共感し、活用に悩んでいたホエイの相談をした。大好きな北杜・清里の恵みを、最高の形で届けたい。試作を重ねたジェラートは 自信を持って『おいしい』と言える仕上がり。まずは味を楽しんで、その後に原料の背景を知ってもらえれば」と話す。keipeブランディング統括マネジャーの雨宮友美さんは「栄養豊富ながら活用しきれなかったホエイは、まさに新たな価値を吹き込むべき宝物。清里ミルクプラントと試行錯誤し、最高のジェラートが完成した。おいしく食べることが、酪農の未来を支える一歩になれば」と思いを込める。

 営業時間は9時30分~16時30分。木曜定休。

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