山梨県主催の「やまなしメディア芸術アワード2023-2024」の受賞作品が3月14日に発表され、同22日、山梨県立美術館(甲府市貢川1)で表彰式が行われた。
アーティストのキャリア形成の促進と、同県での創作活動の契機とすることを目的に、昨年9月、に作品募集を開始。1月、国内外から応募のあった378作品の中から、審査により入選作品(ファイナリスト)20点を発表した。受賞作品は、この20点から選ばれた。
受賞作品は、Y-GOLD (最優秀賞)=高見澤峻介さんの「Fire Server 」、Y-SILVER (優秀賞)=永田風薫さんの「防災無線通信」、おおしまたくろうさんの「滑琴狂走曲(カッキンラプソディー) in秋田!」、Y-CRYSTAL(山梨県賞)=筒 | tsu-tsu さんの「unsound dresser:化粧箱、鳴ラナイ」。
最優秀賞を受賞した高見澤さんは「この作品は火と水を扱う特性上、展示条件が非常に厳しいものだったので展示できる機会を与えてくれたことに感謝している。高校まで韮崎市に住んでいた。当時、県内で現代美術に触れる機会が少なく、刺激の乏しさを感じていた。しかし、近年はこのようなアワードをはじめ、さまざまな会場や地域で作品に気軽に触れられる機会が増え、本当に喜ばしい。普段現代美術に親しみのない人も、思わぬ作品との出合いがあるかもしれない。多くの人々に作品に触れ合ってほしい。今後も山梨で現代美術シーンが盛り上がっていくことを楽しみにしている」と話す。
今月31日まで、ファイナリスト展として入賞作品展を県内3エリア4カ所で開催している。会場は、甲府会場=小さな蔵の美術館(丸の内1甲州夢小路内)、北杜会場=GASBONMETABOLISM(北杜市明野町)、富士吉田会場=FUJIHIMURO(富士吉田市富士見1)、FabCafe Fuji(下吉田3)。
山梨県観光文化・スポーツ部文化振興・文化財課の清水さんは「このアワードは若手のアーティストのキャリア形成を手伝うもの。アワードをきっかけに山梨県内で創作活動をしてもらい、山梨が活性化すれば」と期待を込める。