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「日本酒に合うパン」 武の井酒造が開発、甲府市内で試食会

「日本酒・米焼酎とのマリアージュに感銘を受けるパン」のババ。パンには同社の酒かすが練り込まれ、同社の本格米焼酎「はなたれ」から作ったシロップをかけて提供される

「日本酒・米焼酎とのマリアージュに感銘を受けるパン」のババ。パンには同社の酒かすが練り込まれ、同社の本格米焼酎「はなたれ」から作ったシロップをかけて提供される

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 武の井酒造(北杜市高根町)が5月23日、シャトレーゼホテル談露館(甲府市丸の内)で同社がオープンした直売所「NOBU SAKAGURA Cellar Door」と同社製品を生かして開発した「日本酒・米焼酎とのマリアージュに感銘を受けるパン」の試食会を開いた。

「日本酒に合うパン」を開発した森田政士さん

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 今回、同社の酒かすを使ったパンを開発した。同社の日本酒や米焼酎に合ったパンを開発することで、インバウンドの旅行客に日本の「SAKE」に親しんでもらうことを目指したという。

 22日に開いたマスコミ関係者を招いた試食会では、パン作りに携わった「プロヴィンチア」(千塚)社長の古屋浩さんや、元「ブーランジェリー  ラ・テール」(東京都世田谷区)製パン部長の森田政士さんらが開発の苦労などを語った。

 パンは、酒かすとチーズを合わせたブリオッシュのような味わいが特徴。同店では、持ち帰りで販売するほか、このパンに米焼酎から作ったシロップをかけた「ババ」や、パンを添えた軽食を提供する。
 ババを試食した人たちからは、「パンにチーズが入っていてコクがある」「菓子パンのようでもあり、食事パンでもある」「米焼酎から作ったシロップが、口のなかですっきり、さっぱりする」などの感想が聞かれた。

 フードジャーナリストでやまなし観光大使の並木麻輝子さんは「ババのふるさとであるフランスでは今、日本酒がブーム。発酵にも関心が深いフランス人には、ストーリーを含め愛されるはず」と話す。

 武の井酒造社長の清水元章さんは「150年続いた北杜の地で新しい文化を切り開きたいと考えた時、和酒にパンという取り合わせは面白いのではと感じた。北杜市はクラフトベーカリーの激戦区。おいしいパンを求めて訪れる人も多いことからひらめいた」と話す。
 古屋さんは「酒かすのうまさと、清水さん夫婦の飾らない人柄と熱意に引かれた。パンの開発は難しいと感じたので、山梨を愛し、高い技術を持つ森田さんを招いた」と話す。森田さんは「酒とチーズは間違いなく合うはず。他にはない作り方を試したかった」と自信をのぞかせる。

 「Cellar Door」とは、酒蔵に併設している販売所と利き酒などが楽しめる店。同店では4月5日から、このパンに米焼酎から作ったシロップをかけた「ババ」や、パンを添えた軽食を提供する。取締役の清水由紀さんは「お酒というだけで足を遠ざけてしまう人にも、気軽にパンを通じて発酵の文化や技術、山梨の農産物と景色を味わってほしい」と話す。営業時間は金曜~月曜日の11時~16時。

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