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みとり描く映画「あなたのおみとり」 山梨県立文学館と図書館で上映会

「暮らしの保健室晴ればれ」スタッフで看護師の長友小百合さん。(写真提供=暮らしの保健室晴ればれ)

「暮らしの保健室晴ればれ」スタッフで看護師の長友小百合さん。(写真提供=暮らしの保健室晴ればれ)

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 ドキュメンタリー映画「あなたのおみとり」の自主上映会が6月28日と30日、山梨県立文学館(甲府市貢川1)と山梨県立図書館(北口2)で開催される。主催は福祉事業を展開する「つゆきグループ」。

ドキュメンタリー映画「あなたのおみとり」の自主上映会

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 ドキュメンタリー映画「東京干潟」「たまねこ、たまびと」を手がけた村上浩康監督が、自らの両親の最期の日々を記録した作品。末期がんの父とその介護を決意した母との自宅でのみとり生活を中心に、「老老介護」「みとり難民」など、現代日本の高齢社会を映し出す社会的なテーマも内包する。

 父の「うちに帰りたい」という一言で始まったみとりの記録は、医療や福祉の制度だけでは語りきれない、家族の在り方や命の意味に深く迫っていく。ベッドから動けない父に寄り添う母、訪問看護師やヘルパーとの関係、そして少しずつ閉じていく命の傍らで広がる人とのつながりが、日常の中にある生と死を静かに映し出す。

 上映会の企画は、「職員たちたちの共感から生まれたもの」だという。「生きること」「死ぬこと」について地域の中で一緒に考える場を設けることを目的に開く。共催として運営に関わる「暮らしの保健室 晴ればれ」(中央1)は、「誰もが気軽に医療や介護、生活上の悩みについて相談できる」地域密着型の拠点。看護師などの専門職が常駐し、医療と生活の間にある不安を軽減する活動を行っており、高齢者をはじめ地域住民にとっての「安心の窓口」になっている。

 晴ればれスタッフの長友小百合さんは「最期のときを共に過ごす意味、みとりに携わる人の思いを丁寧に描いたドキュメンタリー映画。何気ない日常に、家族の愛を感じ、深く心を動かされた。自宅でみとるという選択肢を知ってほしい。生きること・死ぬことについて一緒に考えませんか? と思える映画だった」と話す。

 6月28日は山梨県立文学館講堂で、10時~12時30分、13時30分~16時、17時~19時30分の3回上映。同30日は山梨県立図書館多目的ホールで、13時30分~16時、18時~20時30分の2回上映。参加無料。ウェブから事前申し込みが必要。

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