
中村キース・ヘリング美術館(北杜市小淵沢町)で8月6日、9日、15日の3日間、平和と自由について考える子ども向けワークブック「キース・ヘリングと平和をえがこう」が15歳以下の来館者に無料配布される。
中村キース・ヘリング美術館「HIROSHIMA 88」のためのポスター展示
同館は2007(平成19)年4月にニューヨークを拠点に活躍したアーティスト、キース・ヘリングを紹介する世界で唯一の美術館として開館した。館長の中村和男さんが収集した約300点のヘリング作品と700点以上の関連資料を所蔵。建築家・北川原温さん設計の建物で、年ごとに異なるテーマ展や社会課題を反映した企画展を開いている。
現在は、戦後80年の節目にキース・ヘリングが広島に捧げた作品や活動を通して平和と自由について考える特別企画を行っている。ヘリングが1988(昭和63)年にチャリティーコンサート「HIROSHIMA ’88」のために制作した3点のポスターを月替わりで展示するほか、ヘリングの広島訪問の記録を元に制作した映像「キース・ヘリングが見た広島」を上映し、「美術と平和の結節点を多面的に感じられるようにした」という。
ワークブック配布もその一環で、昨年開催した企画展「Keith Haring: Into2025 誰がそれをのぞむのか」を元に制作した。1980年代に活躍したヘリングが世界各地で参加した反戦・反核デモや広島訪問、子どもたちと共同で制作した作品など、平和や自由へのメッセージを具体的なエピソードと共に紹介する。A4変形の画用紙で、子どもたちが自由に書け、「見て」「調べて」「考えて」「描く」というサイクルで、アーティストの思想や社会との関わりを「体感的に分かりやすく」構成する。
開館時間は9時~17時。入館料は、大人=1,500円・学生=800円、障害者手帳等提示=600円、子ども(15歳以下)無料。