甲府の「喫茶あさげ」（甲府市朝気2）が10月17日、夜営業を始めた。

昭和レトロな「喫茶あさげ」内観

　1980（昭和55）年に以前の店主が開業した同店は今年で45周年を迎える。30年ほど前からは、マグロ料理を看板メニューに据えた。壁一面に約1万冊の漫画本が並ぶ昭和レトロな空間で地域の住民や漫画好きが集う店として知られている。

　「定年後は小さな喫茶店を経営したい」という夢を抱いていた、現店主の保坂さん。昨年12月に妻の紹介で共に店を訪れ、先代に相談したという。その際、先代から「もう75歳になるから、この店を継承してくれないか」という話があった。その後、保坂さんは何回か店に通い、悩んだ末、決意を固め7月に店を引き継いだ。

　夜営業開始に合わせ、保坂さんが趣味の古いオーディオでジャズを中心とした音楽を流し、落ち着いたダイニングバーの雰囲気を演出する。20時までは従来の食事メニュー、19時以降はアルコール35種のほか、ポテトのチーズ焼き（980円～）、マグロの刺し身（900円）、合いガモロース（800円）などのおつまみ・軽食の新メニューを追加した。

　保坂さんは「現状の昼のにぎわいを維持しながら、夜の時間では新たな客層獲得につながれば。前店主の意思を継ぎ、メニューも、店内もそのまま残していければ」と思いを込める。

　営業時間は10時～24時（木曜は19時まで）。日曜定休。