「玉諸郷土歴史かるた」が11月23日、玉諸小学校(甲府市上阿原町)で開催された玉諸地区文化祭でお披露目された。
甲府で「玉諸郷土歴史かるた」お披露目 父が書きためた札を元に制作
発行者の河野敏久さんの父・敏男さんは生前、若い世代に地域に関心を持ってもらおうと、玉諸地区に古くから伝わる逸話や暮らしの一コマを大事に、七五調で読んだ札を長年作りながら、自宅で保管してきたという。敏久さんは、住民同士の交流を増やし、ふるさとの歴史を書くきっかけにしたいと考え、玉諸地区文化祭に合わせて印刷し、「玉諸郷土歴史かるた」として制作した。
地域の神社や寺、用水路、農作業の風景などを取り上げ、土葬を近所で助け合って行っていた様子や、同地区に橋がなかったために船で石和から甲府まで渡ってきた様子などを札にした。
当日は、来場者が自由に手に取って体験する場を設けたほか、関係者による説明も行い、学校に寄贈した。河野さんは「この機会に多くの人の目に触れてもらい、父がまとめた言葉、子どもたちが玉諸地区の成り立ちや先人の暮らしに興味を持ってもらえれば」と話し、地域の理解が次の世代へ受け継がれることに期待を寄せる。