奥村不老園(甲府市酒折3)が梅の開花に合わせて2月1日から、開園をしている。
同園は甲府盆地東部、総面積約5万平方メートルの広大な山地の山を切り崩し、谷を生かし、池を造り、その周辺に30種類以上、約2000本の観賞用の花梅木や赤松、桜、南天、ツツジ、紅葉、牡丹などを人工的にバランスよく栽培している梅園。樹木や奇岩の間に遊歩道があり、途中に売店や学問の神を祭る梅天神、さらに登れば富士山や南アルプスを一望できる展望台も備える。
1897(明治30)年、市内に住む呉服商の7代目・奥村正右衛門が別荘として開園した。北海道を除く全国を行脚して、特に九州地方から紅梅、小梅、夫婦梅、ブンゴ梅などを持ち帰っては同園に植え付け、30年以上、庭造りに専念したという。1924(大正13)年に86歳で生涯を閉じ、その後園は5人の子息によって受け継がれたが、恒久的な維持を図るため、1965(昭和40)年に財団法人「奥村不老園」となり、2014(平成26)年10月に一般財団法人「奥村不老園」を設立し運営している。
財団監事の飯野弘俊さんは「今年は例年に比べ1週間ほど開花が早い。今年の見頃は2月24日くらいから3月の始め頃まで。しだれの梅が咲くと本当に華やかになる。梅は桜と違って長く咲くので、その分楽しめる」と話す。
4年前に北杜市に移住して以来、毎年訪れているという夫婦は「毎年もう咲いているかなと楽しみにしている。今年は暖かかったから早めに来たが、まだ早くて残念。香りが楽しめたので、それだけでも良かった」と話していた。
開園時間は9時~17時(入園受け付けは16時まで)。入園料は、大人=500円、子ども=200円。開園は3月下旬まで。