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県立美術館で特別展「超絶技巧展」 時を超えた高度な技術展示

福田亨(1994年生まれ)作 「吸水」 2022年 黒檀他 (写真提供=山梨県立美術館)

福田亨(1994年生まれ)作 「吸水」 2022年 黒檀他 (写真提供=山梨県立美術館)

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 山梨県立美術館(甲府市貢川1)で現在、特別展「超絶技巧、未来へ! 明治工芸とそのDNA」が開催されている。

県立美術館で特別展「超絶技巧展」 時を超えた高度な技術展示

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 同展は、明治工芸の精緻な技術と、それを継承・発展させた現代作家たちの作品を集めたもので、約120点を展示する。

 木彫、漆工、金工、陶磁、ガラス、水墨画、ペーパークラフトなど、さまざまな工芸分野で活躍する現代作家17人の作品を一堂に展示するほか、明治時代の名品である七宝、金工、漆工、刺しゅう絵画なども並べ、伝統と革新が交錯する展示内容とした。特に、現代作家による「一木造(いちぼくづくり)」や「象眼(ぞうがん)」の技法を用いた作品が注目されているという。

 同館学芸員の高野早代子さんは「展覧会ポスターにも掲載されている『「一刻」スルメに茶碗(わん)』は、スルメをとどめているクリップの部分まで一つの木の塊から彫り出す。一木造という技法で作られており、その精巧さに圧倒される。チョウが水を吸っている様子を彫り出した『吸水』という作品では、色を塗るのではなく、象眼という技術を応用し、異なる色の木を組み合わせ、極限まで薄く削ってチョウの羽を表現している。さらに、チョウが吸っている水滴まで一つの木から彫り出されており、その技術には目を見張るものがある。どれも驚きに満ちた作品ばかりで、作家たちの技術と情熱に改めて感銘を受けた。ぜひ実際にご覧いただき、そのすごさを体感してもらえれば」と話す。

 開館時間は9時~17時。月曜定休。観覧料は、一般=1,000円、大学生=500円ほか。

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