カフェ「愛妻家珈琲(コーヒー)」(甲府市丸の内2)が甲府丸の内にある旧鈴村邸(甲府市丸の内2)内にオープンして、1月7日で1カ月がたった。
店主の浅川元寿さんは北杜市出身。都内の大学へ進学後、11年間、猿田彦珈琲に勤務。2022年、結婚を機にUターンし、開業するため物件を探し始めた。甲府中心に残る築75年の古民家旧鈴村邸を気に入り、昨年1月ごろに借りることを決意し、当初は2024年5月オープン予定で開店準備を進めていた。
「工事開始後、昔こちらでバナナを追熟させるために使われていたであろう地下室が見つかり、補強工事などの必要も生じた結果、オープンの日取りが伸びたが、その分準備を入念にできたため結果的には良かったのかもしれない」と、浅川さんは振り返る。
旧鈴村邸は現在、大家の千春ばあばさん、山梨県立大学、同店の三者で運営。千春ばぁばは県外在住。生まれ育ったこの歴史ある建物を地域の方々のために役立て、次世代に良いバトンをつなぎたいという強い思いを持つ。これまで自身が集めた心に響く言葉(ことのは)の展示もあるスペース「感謝里 ちはるばぁばの部屋」とイベントスペースを管理する。
「愛妻家珈琲」は浅川さんが愛妻家であること、漢字の店名にしたかったこと、コーヒーやコーヒー店の持つちょっとした素敵さにマッチするものだとの考えなどから名付けたという。席数は17席。
メニューは、「はやいコーヒー」(450円)、「ハンドドリップ」6種(ホット・アイス、570円~)、「エスプレッソ」(シングル=390円、ダブル=470円)、カフェラテ(ホット・アイス、同=570円、同=630円)、「カプチーノ」(610円)、「アメリカーノ」(ホット・アイス、530円)、「りんごジュース」(400円)、「シュークリーム」(500円)、「ダブルシュークリーム」(600円)を用意する。シティローストのシティと甲府をかけて名付けたという「甲府シティ」はブラジルとグアテマラとパナマの3種類の豆をブレンドし、「多くの方にとって親しみやすく、ミルクとの相性も抜群で飲み飽きない味わいを目指した」という。
浅川さんは「『ささやかなコーヒー、特別な時間』をスローガンに掲げ、地域の人に加え、山梨へ遊びに来るお客さまに、自分たちにできる精いっぱいのおもてなしとコーヒーで迎えたい」と話す。
営業時間は9時30分~18時30分。日曜・月曜定休。