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甲斐清和高の生徒が桃ゼリーを商品化 はねだし桃の付加価値向上目指す

甲斐清和高校情報研究部の生徒とプロヴィンチア代表の古屋浩さん(写真左)、顧問の渡邉治教諭(写真右)

甲斐清和高校情報研究部の生徒とプロヴィンチア代表の古屋浩さん(写真左)、顧問の渡邉治教諭(写真右)

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 甲斐清和高校(甲府市青沼)情報研究部の生徒が開発した桃スイーツ「甲斐ピーチゼリー」が6月23日、「桃ヌーボーフェスタ2024」で披露される。主催は山梨県立博物館(笛吹市御坂町)の「Museum cafe Sweets lab 葡萄屋kofu」。

甲斐清和高の生徒が桃ゼリーを商品化 はねだし桃の付加価値向上目指す

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 甲斐ピーチゼリーは、山梨県内で出荷されない「はねだし桃」を皮ごとジュレに加工。ヨーグルトクリームや桃の果肉と合わせたカップゼリーに仕上げた。

 同部ではここ数年、「山梨を元気に」を合言葉に、ころ柿や桑の実など県内の農産物を加工し、PRする活動に取り組んできた。生徒に人気があったゼリーを作る果物を検討したところ、生産量が多く身近なはずの桃に対する理解が低いことに気づき、桃を選択した。

 生徒たちは、「出荷できない桃を活用するために、さまざまな点で改革できるのでは」という仮説を立て、食品加工会社「プロヴィンチア」(千塚)の支援を受けながら、レシピやパッケージの開発に加え、桃の流通事情や消費者意識を調べ始めた。出荷に適さない「はねだし桃」にもさまざまなレベルがあるのに活用されていないことも知り、「味に問題なくても、わずかな傷で出荷時の取引価格が2割以下になってしまう」「地元の人は、はねだし桃をもらってしまい、自分でお金を出して買う機会がない」などの問題を見いだした。

 プロジェクトをサポートするプロヴィンチアの古屋さんは「高校生は素直。質問を投げかけたら、どんな反応が来るかが楽しみ」と目を細める。顧問の渡邉治教諭は「生徒たちは仮説を元に企画を立て、実践、検証を重ね、新たな課題を発見するプロセスを体験している。学校の中だけでは得られない学びができている」と話す。

 甲斐ピーチゼリーは、味はよいが小さな傷や核(種子)割れといった理由で出荷できない桃だけを使うことで、県内の消費者には桃のおいしさを再認識してもらうこと、観光客には山梨県産桃の知名度アップにつなげることを目指すという。

 商品は、プロヴィンチアが運営するカフェ2店に加え、7月からは県内のスーパー2店でも販売し、月2000個の販売を目指す。同商品の開発プロセスやビジネスモデルなどをまとめ、山梨県高等学校生徒商業研究発表大会などで発表する予定。

 開催時間は15時30分~16時30分。参加費は1,200円。「甲斐ピーチゼリー」が付いたデザートプレートと桃のカクテル(ノンアルコールもあり)が付く。定員は40人。申し込み方法はインスタグラムで確認できる。

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