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甲府・寺子屋プロジェクトが「はたらく体験」 子どもたちが一日店員体験

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 甲府の能成寺(甲府市東光寺町)近くの店舗で5月17日・18日、地域の子どもたちが参加して「寺子屋プロジェクト『はたらく! お店の一員体験』」が行われた。

スパイスカレーの店「リブスパイス」では2日間の体験プログラムを実施

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 2021年に始まった「寺子屋プロジェクト」は、能成寺を拠点に子どもたちがさまざまな「ひと・もの・こと」との出合いを通して、自分の人生を豊かに歩んでいくヒントを得られる体験の創出を目指して活動している。

 今回は、近隣の店舗で一日限定の店のスタッフとして仕事を体験する企画を実施した。

 協力店舗は3店。スパイスカレー専門店「LIV SPICE」(城東1)、古道具を扱う「Cycle」(城東1)、カフェ・宿泊施設「ATAGOEN」(愛宕町)の3カ所で、子どもたちは2~3人のグループで参加し、店の手伝いや接客、片付けなどを行った。

 活動は短時間ながら、参加する子どもたちは、働くことの責任や工夫、チームワークの重要性に触れた。体験後には、仕事の対価として現金988円が支給された。

 988円は山梨県の最低賃金(時給)に基づいた設定で、「働くことは時間と労力を提供すること」として子どもに伝える意図が込められている。

 ATAGOENで働いた小学4年の長田一花さんは「初めての場所で最初はとても緊張したけどとても楽しかった」と話す。

 寺子屋プロジェクトを主宰する中原優子さんは「働く体験を通じて、サービス業の舞台裏や工夫、相手を思いやる姿勢を実感する機会として実施している。一生懸命、身体と頭と心を動かして働いてお金をもらうという経験が、子どもたちにとって責任や達成感につながる。将来に向けた気づきの場になれば」と話す。

 寺子屋プロジェクトでは、これまでにも脚本・演出家と演劇をつくるワークショップや、かご編み職人と葛(くず)を使った手仕事体験など、地元の専門家と子どもが出会う活動を実施してきた。地域の文化や職人技といった、学校外の知に触れる機会が子どもたちの視野を広げることを目指して活動している。

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