「Yamanashi AIハッカソン2023~生成系AIを活用して アプリを作ってみよう~」コンテストが12月10日、日本ネットワークサービス本社(甲府市北口2)で開催された。主催は山梨県DX・情報政策推進統括官。
ハッカソンとは、数日程度の短期間で創出されるアイデアを元に、チームで集中的にプログラムやプロダクト開発などの共同作業を行い、その技能やアイデアを競うイベントのこと。
イベントは、オンライン基礎講座、ワークショップ、コンテストで構成。生成系AIやAIプログラミングに興味・関心のある10代から70代まで計23人が、11月に行われた4回のオンライン基礎講座と2日間のワークショップでAIやプログラミング言語「Python」の知識を身に付けコンテストに参加した。
ワークショップでは参加者を5チームに分け、チームごと「山梨を盛り上げる」をテーマに企画から生成AIを活用したデモアプリ作成までを、山梨県内の「Python」のコミュニティー「Shingen.py(シンゲンパイ)」サポートの下、2週間で行った。
コンテスト当日、午前中で企画内容のブラッシュアップ、コンテスト用プレゼンテーション資料作成、コンテスト用デモアプリ作成を行い、午後は各チーム作成したデモアプリを動かしながら、企画のポイントや生成系AIの活用方法などを10分間でプレゼンテーションし、質疑にも答えた。
デモアプリは、生成系AIを使って世界に一つだけの山梨土産を作るもの、LINEと連携しユーザーが訪問した場所を参考に表示・検索できる観光系アプリのほか、AIが映画を制作するアプリ、AIで無尽(相互扶助)の仕組みを作るアプリなどを発表。実際に体験し意見交換を行った。
最優秀賞に選ばれたチームは「エイジングクロスオーバー」。「生成系AIで山梨に新たな収穫体験を」をテーマに、好きな産地と農産物からオリジナルキャラクターを生成し、宝探しゲームを交えながらインバウンド観光の課題を解決するアプリを発表した。
同チームには、最年少・三浦大幹さん(18歳)と最年長・遠藤邦夫さん(77歳)が所属する。リーダーの堀内英男さんは「年齢の幅を超えて一丸となれた。それぞれのアイデアを組み合わせ、個性を生かしたアプリができた。発表直前まで答えが出なかったが、最後まで諦めず協力して楽しくできた」と話す。
イベントを終え、審査員を務めた山梨県DX・情報政策推進統括官 DX推進監の矢崎孝さんは「県が主催するAIハッカソンとしては昨年度に続けて2回目、今回は(一社)山梨県情報通信業協会と山梨大学、県の産学官連携の試みとして開催したが、多くの人に参加していただけて良かった。学んだことを試す機会やアプリなど技術が活用される場面が身近に増えることで関心も高まる。このような場をきっかけに、AIなど技術に興味を持つ・学ぶ仲間を増やしていってほしい」と期待を込める。