甲府の天然酵母パン冷凍宅配専門店「panKOROhime(パンコロヒメ)」(甲府市小瀬町)が店頭販売を始めて、2月26日で3カ月がたつ。
店主の岡世詩子さんは、夫が都内で経営していた飲食店で初めてパン作りを経験し、「焼きたてのおいしさ」から自宅でも作るようになった。結婚後、2019年に飲食店を閉業。コロナ禍での妊娠中の退屈しのぎに店で覚えたパンをアレンジしたレシピを考え、実家や友人に冷凍したパンを送っていた。「人と会わないのであれば東京にいなくてもいいのでは」と山梨へ移住。「ぜひパン店を開いてほしい」という声をもらい、「子どもから高齢者まで安心して食べられるパンを、毎日忙しい家庭においしいままで届けられたら」という思いで2022年12月オンラインショップを開いた。
当初は店舗販売をする予定はなく、工房のみで計画していた。冷凍宅配であれば全国配送できると考えた岡さんは天然酵母にこだわり、パンのおいしさが損なわれるとされている2度~5度の時間を短くするため急速冷凍庫を使う。2023年7月に自社工房を開設、11月26日、土曜・日曜限定で店頭販売を始めた。
メニューは、岡さんお薦めの「ワインのめろん」(300円)、子どもに人気だという「ニャンコロず」(5個入り1,000円)、「栗のテリーヌ」(450円)など。従来通りネットでも注文でき、問い合わせがあれば店頭での受け渡しも行っている。
岡さんは、「来てくれる人へとても感謝している。これからも不定期な月もあるとは思うが、店頭販売日は頑張って営業したい。毎月違う組み合わせのお得なセットもあるので、立ち寄ってほしい」と話す。
店頭販売は土曜・日曜の15時から約1時間。工房の前に駐車している軽トラックに販売日を貼り出している。