峠のレストラン「Le Queon(ル・クオン)」と身延竹炭企業組合(以上、身延町角打)の敷地内で11月23日、「峠のマルシェ」が開かれた。
当日は、地域のハンドメード作家や農家に加え、色鉛筆画やコーヒー、生花など多彩な出店が並んだ。ステンドグラス作品やドライフラワーの店ではクリスマス向けの商品も並び、会場に季節の彩りを添えた。会場では、子どもが参加できるワークショップも実施。多くの家族連れが参加した。
今回も朗読グループ「ぶらんこの会」によるミニ朗読会を開催。同会は1999(平成11)年に発足し、今年で26年目を迎える朗読グループ。現在7人が身延町文化協会に所属しながら活動する。今回は朝井まかてさんの小説「雲上雲下」(徳間書店)から「猫寺」「粒や」を朗読した。役ごとに手作りした衣装や木魚を使った演出で、視覚と聴覚の両面から作品の情景を伝えた。
参加したメンバーは「作品にある人間と生き物の絆の温かさを届けたいと思った。声だけで演じ分ける難しさはあるが、聴き手と世界観を共有できるよう工夫した。今後は地元に関わる作品を挑戦していきたい」と話す。
主催した遠藤明子さんは「出店者の皆さんや、ぶらんこの会の朗読、子どもたち向けのワークショップのおかげでにぎやかな雰囲気になった。観光で訪れた方にも寄っていただき、マルシェの輪が広がってきたと感じている」と話す。