
甲府市役所で3月28日、企業版ふるさと納税の受納式が行われた。寄付したのはMogee(宮城県亘理郡)。
寄付内容は現物と現金で、現物はコンテナハウス「おおポタ電付きMOBILE HOUSE(モバイルハウス)」。コンテナハウスは4月の中核市移行に伴い新設される「甲府市健康支援センター」東側に設置され、子猫の一時保護と災害時の非常電源として活用される。寄付金は「甲府の未来をつなぐ良好な生活環境の整備と持続可能なまちづくり」に充てられる。
同社が開発したモバイルハウスは、電気自動車の廃棄リチウムイオン電池を再利用したオフグリッド型移動式プレハブ。ソーラーパネルと蓄電池を組み合わせた自家発電システムを備え、災害時や屋外作業などで電力供給が可能な設計。EVバッテリーのリサイクル促進と災害対策を両立させる目的で開発した。
茂木宏社長は「目先の物価高騰に目が行きがちだが、こういうものに目を向ければ電気代が安くなるのかもしれない」と話す。
甲府市では毎年、生後1~2カ月の飼い主不明子猫の相談が後を絶たない。新施設では子猫を2~3日(最長1週間)保護し、獣医師による健康診断や簡易治療を行った上で譲渡ボランティアにつなぐ。大型ポータブル電源は、平常時は施設設備用に、災害時には非常電源として活用する。
甲府市保健衛生部生活衛生室長の渡辺亜矢子さんは「飼い主のいない子猫の相談があり、譲渡ボランティアにも協力いただく中で、今回好意で頂いたこの施設を活用して、譲渡につながる活動に取り組んでいきたい」と話す。