「ユニバーサルカフェ&レストランCOLERE(コレル)」が山梨県立美術館(甲府市貢川1)にオープンして、6月1日で1カ月がたった。
運営は障がいを持つ人の就労をサポートする障がい福祉事業などを展開する「KEIPE(ケイプ)」(甲府市丸の内1)。トレーニングを積んだ、障がいを持つスタッフが活躍の場として参画しながら、「食と農、多様な人の交流で心を耕す、誰もが安心して『来られる』レストラン」をコンセプトに据える。
COLEREはラテン語で「耕」の意味で、ジャン=フランソワ・ミレーの「種をまく人」などの作品などで知られる同館のコンセプトとも重なり、「地域の豊かさを味わう体験」の提供と、「驚き・楽しみ・発見といった五感に響く新しい食×アートの価値を体感できる場」の創出を目指す。
店内は、一人でも、親子連れでも気軽に利用できるよう、カウンターを含め50席を用意する。美術館を観覧せず、レストランだけの利用も可能。
メニューは、元クックパッドJapanCEOでイロリ代表の福崎康平さんが開発。季節に応じた山梨県の旬の食材を生かした「甲州ワインビーフのボロネーゼ」(1,580円)、「あけぼの大豆と生ハムの豆乳クリームパスタ」(1,380円)、「粗びきソーセージのホットドッグ」(1,180円)、「季節のフルーツのプリンアラモード」(900円)やキッズ・ベビーメニューなど13品と季節のフルーツスムージー、ワインなど11品のドリンクメニューを用意する。
広報担当の赤池有花さんは「SDGsなどで叫ばれている多様性、あえて障がい者や外国人を集めるまでもなく、全ての人が多様であり、年齢や国籍、生い立ちや心身のハンディーなど、さまざまな背景を持っている。私たちは、そんな多様な人間らしさを『普通』という見えない決まりで批判し合うのではなく、補い合い、生かし合って生きていけるような世界を目指している。ここで働く人も、来店される人も、どんな人にも安心して『来られる』場所でありたい。まだまだできることは山ほどあるが、そんな価値観を体現した場にしていきたい」と話す。「メニューは、山梨県が誇る生産者から仕入れた野菜や果物、素材をふんだんに使った料理、ワインやクラフトビールなど、山梨の恵みをたっぷり味わえるラインアップ。楽しんでもらえれば」とも。
営業時間は10時~17時。月曜定休(美術館の休館日に準じる)。