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金峰山の「忘れられつつある古道」復活へ CFで協力呼びかけ

「金峰山古道復活プロジェクト」連携協定締結式の様子(写真提供=ヤマップ)

「金峰山古道復活プロジェクト」連携協定締結式の様子(写真提供=ヤマップ)

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 日本百名山・金峰山(きんぷさん)の古道復活のためのクラウドファンディング(CF)「金峰山古道復活プロジェクト」が12月6日、始まった。登山地図GPSアプリ「YAMAP」を運営するヤマップ(福岡市博多区)が、甲府市、イーデザイン損保、山梨県在住の登山家などと連携し、協力を呼びかけている。

日本百名山・金峰山の山頂

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 同プロジェクトは、金峰山で、かつて表参道として使われていた「御嶽道(みたけみち)」につながる林道を、一般も利用できるように開通させるのが目的。

 金峰山は、甲府市と長野県川上村にまたがる標高2599メートルの山。山頂の巨岩「五丈岩」が特徴で、日本百名山にも選ばれている。古くから信仰の対象になっており、山伏や修験者たちが山麓の金櫻(かなざくら)神社から山頂の本宮(五丈岩)を目指すための「表参道」として使われていた「御嶽道」と呼ばれる道「忘れられつつある『古道』」が存在する。道中には「鶏冠岩(とさかいわ)」や「片手廻(まわ)し岩」と呼ばれる神秘的な岩々や、かつて水晶が見つかった「水晶峠」などの見どころもあり、振り返ると富士山も眺められる。山頂へのアクセスが容易な他の登山ルートが開通し、足を運ぶ登山客が少なくなっていた。

 「かつては『表参道』として親しまれてきた、この素晴らしい登山道をもっと多くの人に楽しんでほしい」との思いから協議を重ね、自治体、民間企業、地元有志でプロジェクトの実現を目指す「金峰山を愛する登山者の会」を発足。林道整備にかかる一部費用を、クラウドファンディングで募ることになったという。

 ヤマップ地方創生担当の斉藤克己さんは「YAMAPでは『地球とつながる喜び』を誰もが感じられる社会を目指して山をはじめとした自然を中心として地域を元気にする活動に取り組んでいる。今回のプロジェクトでは、甲府市や周辺地域が活性化するよう、金峰山を愛する登山者の会の方々をはじめ関係者と一丸となって古道やそこに続く林道に全力で取り組む。登山者の皆さまの協力をお願いできれば」と呼びかける。

 使途は林道整備に最低限必要な工事費用などで、1月31日までの第1目標を1,300万円に設定。目標金額が集まれば、2024年春に工事が始まり、秋頃の完成を計画している。

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