「みなび展」が1月24日から2月4日まで、山梨県立美術館(甲府市貢川1)で開催された。
大人も子どもも参加できるワークショップや参加者がアーティストとともに制作した作品の展覧会から成る同事業は22回目。今年度は「やまなしをつくろう」をテーマに、8人のアーティストを講師に迎えた全7回のワークショップで山梨の自然や生き物に目を向けた作品を制作。それらの作品を展示、発表した。
「やまなしを作ろう」をテーマにした活動は3年を予定しており、本年度は1年目。展示室には山梨で栽培されたブドウのつるで作った彫刻や山梨の土を用いたコラージュ作品、河口湖畔で描いた富士山の絵など、本年度に制作した全作品が集まり小さな「山梨」が出現した。
廃棄されてしまうアクリル板パーティションをキャンバスとして利用し、透明な素材を生かして参加者が両側から絵を描いたアップサイクルアートや、山梨の地図を葉脈に見立てて葉を描くデジタルアートなど、展示するアートの種類は多様。
会場内では小さな富士山を描くミニワークショップも開き、描いた絵は展示室の入り口付近にあるパネルに随時飾った。
学芸員の太田智子さんは「20年以上やってきている山梨県立美術館の重要な事業。今後も、制作して展覧会にするという形をとることで、普段あまり美術館になじみのない人にも作ったり描いたりできる楽しさを味わってほしい。展覧会を見に来る行動を通して美術館に親しみを持ってほしい。ワークショップは、作家たちが趣向を凝らしたものなので、ぜひ参加して体験してもらえれば」と話す。