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「デジタルノマド&ワーケーションラボ」始動 山梨大学田中敦教授ら

2023年10月に行われた、日本初のデジタルノマドサミットの様子(写真提供=田中敦)

2023年10月に行われた、日本初のデジタルノマドサミットの様子(写真提供=田中敦)

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 ワーケーションなどを研究する山梨大学院総合研究部生命環境学域地域社会システム学科の田中敦教授らが中心となり、「デジタルノマド&ワーケーションラボ」が3月29日、始動した。

「デジタルノマド&ワーケーションラボ」ウェブメディア

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 デジタルノマドとは、IT技術を活用して場所に縛られず「ノマド(遊牧民)」のように旅をしながら仕事をする人たちのこと。コロナ禍により全世界でリモートワーカーが増え、デジタルノマドも世界各地で急増している。日本でも3月31日、国際的なリモートワーカーの呼び込みに向け、新たにデジタルノマドビザが施行され、受け入れが加速することや、山梨県が「やまなし観光推進計画」の中で「デジタルノマドの受入環境の整備」を重点的な取り組みとして盛り込むなど、期待が寄せられる中で同プロジェクトがスタートした。

 同ラボは、グローバルデジタルノマドと日本をつなぎ、働く場所にとらわれない「新たなライフスタイル」の実現と新たな価値の創造を目指すプロジェクト。「アカデミアとビジネス、地域を融合させ、さまざまなチャレンジを続けるラボ」として、グローバルデジタルノマドに関する国内外の交流、実践の場として活動する。4月23日にはラボとサイトのローンチを記念し、創設者4人によるオンラインイベントを行う予定。

 同日、デジタルノマドやワーケーションについて国内外の最新情報や考察の情報発信に特化したウェブメディアも開設した。ウェブメディアでは、多彩な専門家による寄稿やインタビューを掲載。旬の解説記事や実践者の事例記事とインタビュー、国内外のデジタルノマドやワーケーションの研究やデータ、ノマドライフに役立つチップスなど多様な情報を発信する。

 田中教授は「国や地域を移りながら、自由に場所を選んでリモートワークで働く『デジタルノマド』は、従来の『個人型旅行』『ビジネス旅行』というカテゴリーを超え、『ワーケーション型旅行』という新たな旅行形態として世界から注目を集め、市場も急速に成長している。特に、山梨県は富士山をはじめとする世界レベルでの魅力にあふれ、デジタルノマドの聖地となる可能性が非常に高い。ラボでは、デジタルノマドを単なる長期滞在する訪日観光客と見なすのではなく、彼らとの多様な交流を通じて、社会や地域の課題解決への貢献、ローカルスタートアップやイノベーションの推進につなげ、共生による新たな価値創造を目指していきたい」と話す。

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