山梨県立文学館(甲府市貢川1)で7月4日、企画展「日本中の子どもたちを笑顔にした絵本作家 かがくいひろしの世界展」が始まった。
企画展「日本中の子どもたちを笑顔にした絵本作家 かがくいひろしの世界展」
かがくいひろし(加岳井広)さんは、千葉県内の特別支援学校で28年間教壇に立つ傍ら、50歳で絵本作家としてデビュー。以降、病でこの世を去るまでの4年間に「だるまさん」シリーズ(ブロンズ新社)など16冊の絵本を発表した。同シリーズは累計発行部数1000万部を突破し、ファーストブックの定番として親しまれている。
同展では「だるまさんが」など代表作3作品の原画やダミー本、未完のラフに加え、全16作品の原画、絵本の仲間たちが動くアニメーション映像を展示する。特別支援学校の教員時代に手がけた教材や生徒との合作、日頃書きためた81冊のアイデアノートも並べ、創作の原点に迫る。教員を早期退職し絵本作家業に専念しようとした矢先の急逝で、刊行に至らなかった「絵本のたまご」と呼ばれる未完の企画や原画も紹介する。
担当学芸員の伊藤夏穂さんは「当展では、全16作品の原画やアニメーションで絵本の世界をお楽しみいただくとともに、直筆のアイデアノートや教員時代に手がけた教材などから、かがくいの人生と創作のルーツを紹介している。擬音語・擬態語(オノマトペ)の音やリズムが絵本の仲間の動きと一体になったかがくい絵本は、年齢や障害の有無に関係なく、誰もが楽しむことができる。展覧会を通して、かがくいひろしの作品の魅力とその原点について多くの方々に知ってもらえれば」と話す。
関連イベントとして、7月25日には、聖心女子大学名誉教授・絵本学会会長の水島尚喜さんによる講演会、8月1日には「おはなし会」、8月9日には同館学芸員の解説講座を開く。いずれも参加無料だが事前申し込みが必要。
開館時間は9時~17時。休館日は月曜(7月20日、8月10日、9月21日は開館)と7月21日。観覧料は、一般=600円、大学生=400円、高校生以下・県内在住65歳以上・障害者とその介護者は無料。9月23日まで。