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田中泯さんと名和晃平さんが初のコラボ 甲府で舞台「彼岸より」

ダンサーの田中泯さん©Airi Matsuo

ダンサーの田中泯さん©Airi Matsuo

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 ダンサーの田中泯さんと彫刻家の名和晃平さん初のコラボレーションとなる舞台「彼岸より」が1月10日・11日、YCC県民文化ホール(甲府市寿町)で上演された。

やまなしステージ・アート・キャラバン2023 Dance「彼岸より」

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 田中さんは1945(昭和20)年東京都生まれ。1966(昭和41)年より独自の舞踊スタイルを展開し始め、既成概念に当てはまらないダンスを継続。1978(昭和53)年のパリ・フェスティバル・ドートンヌ ルーブル装飾美術館でのデビュー以来、世界的なダンサーとして活躍する。近年は映画やドラマなど映像作品でも国内外問わず活躍している。

 名和さんは1975(昭和50)年大阪府生まれ。2003(平成15)年京都市立芸術大学大学院美術研究科博士課程彫刻専攻修了。京都を拠点に活動し、建築から舞台作品まで、既存の彫刻の領域を拡張する作品を数多く手がけ国内外で活動している。

 70年代より実験的活動を展開していた田中さんは1985(昭和60)年、山梨県白州町に移り住み、「身体気象農場」と名づけた無農薬農場を開設した。地元農家や周囲の住民たちの理解を得て、本格的に農業に従事するようになり、編集者や友人らに呼びかけて実行委員会を結成し、白州を舞台に1988(昭和63)年、「白州・夏・フェスティバル」を開始した。以来、名前を変え約20年間続いた。この催しに名和さんはボランティア・スタッフとして参加し、強い影響を受けたと公言している。

 2日間で3公演を行い、演観客動員数は合わせて1236人。上演後は名和さんもステージに上がり、2人であいさつする場面もあった。

 主催したテレビ山梨の川野千佐さんは「2人の協働を見届けようと、開演前の客席は張り詰めた緊張感に包まれていた。畏れさえ抱かせるようなたたずまいが会場を覆う中、踊りは始まった。瞬く間に過ぎた80分。絶えず姿を変える霧が生き物のように空間を動き回り、名和さんが創造したダイナミックな時空間に田中さんが舞う。山梨に暮らし世界につながる田中さんと名和さんが出会った地、山梨。ここで公演できたこと、その一翼を担うことができた奇跡に感謝したい」と話す。

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